ママのための葉酸サプリ教室

葉酸とメトトレキサートについて

time 2016/11/15

薬というのは「ある症状」を改善する代わりに、「副作用」が出ることもあります。どんな薬であっても、少なからず副作用というのはあるものです。

そして、薬には「飲み合わせ」に気を付けなければならないものもあります。同時に飲むことで、どちらか一方の効果を弱めてしまうこともあるのです。

逆に、Aという薬を飲むことで起こる副作用の緩和のために、Bという薬を処方されることもあります。ここでは、「メトトレキサート」という薬と「葉酸」の関係についてまとめてみます。

メトトレキサートとは

メトトレキサートという薬は、抗がん剤の1つです。「ジヒドロ葉酸レダクターゼ阻害薬」といいます。ガン細胞というのは、細胞分裂を繰り返して増殖していきます。

いつの間にか至るところに転移しているのは、ガン細胞が細胞分裂を繰り返しているためです。細胞分裂をするためには、DNAの複製が必須です。DNAの複製を抑制することができれば、ガン細胞の増殖は防げるわけです。

メトトレキサートは、DNAの合成に関わる葉酸の代謝を阻害することで、抗ガン作用を発揮するという薬です。もともとメトトレキサートは抗がん剤ですが、近年ではリウマチの薬として使われることもあります。

リウマチは免疫が過剰反応することで起こる病気です。メトトレキサートには、当然副作用もあります。

主なものとしては

  • 肝機能障害
  • 下痢
  • 口内炎

などがあります。これらは、メトトレキサートによって葉酸が不足するために起こるものも多いです。どの副作用も、メトトレキサートの内服量が多ければ多いほど起こりやすくなると言われています。

リウマチの治療としてメトトレキサートを服用する場合は、週に一度か二度の服用であることが多いです。毎日飲むということはありません。メトトレキサートはどうしても肝臓に負担のかかる薬なので、肝機能障害は起こりやすいのですが、肝硬変まで進行してしまうことはほとんどありません。

メトトレキサートと葉酸の関係

メトトレキサートは、葉酸の代謝を阻害する薬です。つまり、メトトレキサートを飲んでいると体内に葉酸が不足するということです。いくら食事に気を付けて葉酸を多く含むものを食べていても、ほとんど意味はありません。それほどメトトレキサートは強い薬だということです。

では、葉酸が不足するとどのような症状が起こるのでしょうか。葉酸欠乏症と呼ばれるこの症状は、主に巨赤芽球性貧血などの悪性貧血を招きます。

葉酸には赤血球を作るという働きがあるのですが、葉酸が体内にないため赤血球が正常に作られなくなります。

巨赤芽球性貧血というのは、いわゆる「赤血球のなりそこない」ばかりが増えてしまい、正常な赤血球がないのです。

いくら鉄分を摂っても、貧血症状が改善することはありません。普通なら葉酸欠乏症になることはありませんが、メトトレキサートを服用している人は葉酸欠乏症になります。

そのため、リウマチの治療としてメトトレキサートを飲んでいる場合、葉酸の薬である「フォリアミン」が処方されることになります。

メトトレキサートを服用した翌日以降に、フォリアミンを服用するように指示されるでしょう。メトトレキサートによる葉酸欠乏症を防ぐためですので、メトトレキサートとフォリアミンはセットになっていると思っていてください。

たとえば、通販などで売られている葉酸サプリメントがあります。妊娠中や妊活中に飲んでいる人も多いですよね。結論からいいますと、メトトレキサートは葉酸の効果を弱めます。

葉酸の働きや効果を得たいのなら、メトトレキサートを飲むことをやめなければなりません。

妊娠とメトトレキサート

一般的に、メトトレキサートを服用している間は妊娠することはできません。メトトレキサートは妊婦には禁忌とされている薬です。

もしもメトトレキサートを飲んでいる人で妊娠を希望する場合は、少なくとも3ヶ月はメトトレキサートの服用をやめなければなりません。

妊娠を希望していることを、まずは医師に伝えましょう。今後どのような治療をしていくのかも含め、しっかりと医師と相談することが大切です。

先ほどからお話ししているように、メトトレキサートは葉酸の働きを弱めます。妊娠中に欠かせない「赤ちゃんのDNA合成」を阻害してしまうわけです。

つまり、メトトレキサートを飲んでいると赤ちゃんの細胞分裂がきちんと行われなくなるため、赤ちゃんを育てることが難しいのです。

DNAの合成ができない以上、神経閉鎖障害などの先天性の障害を持つリスクも高まりますし、このような障害を持つ赤ちゃんは流産や死産になってしまう確率も高くなります。

妊娠できても出産できないという結果を招く確率が高まるのです。そのため、妊娠中のメトトレキサートは禁忌とされています。

どのような理由でメトトレキサートを服用しているのかにもよりますが、メトトレキサートを飲んでいる人が妊娠することは無理だと思っていてください。